医師による救急医療相談対応の実証実験
方法
- 都留市立病院への夜間受診相談電話に2名の医師が対応
- 2020年11月20日から2021年3月20日の期間中、該当医の当直日に実施
- 相談電話を受け、受療行動の助言を行う
- 相談内容を記録
- 受診した者には任意で質問票回答を依頼
- 受診しなかった者には都留市立病院の電子カルテで以後の経過を確認
相談者の属性(日直帯相談を含む)
年齢分布は二峰性だが、60代以上が約6割を占めた。
※ N=86
当直帯の相談時間分布
21時までの相談が2/3以上を占めた。受診相談以外の電話はなかった。
※ N=60
相談後の受療行動
相談の結果、約半数は受診を見合わせた。相談結果と実際の受療行動が異なったのは、1例のみであった。
※ N=86
受診した者の転帰
大半は軽症であった。救急搬送された3例中2例が、入院または転院搬送となった。
※ N=46
受診しなかった者の転帰
他院へ受診した可能性はあるが、概ね受診不要の判断は妥当だった。翌日以降の受診者で入院や疾患増悪例はなかった。
※ N=40
質問票調査
- 受診した者に対し、診察後に看護師からアンケート用紙を手渡し
- 匿名記入で、回収箱または郵送で回収
- 22名が回答
質問内容
- 医師の言葉遣い、態度
- 説明のわかりやすさ
- 受診するかどうかの判断に有用であったか
- 再度医師に医療相談を受けたいか
- 総合満足度
※ 以下の5段階評価で回答
1不満 2やや不満 3普通 4やや満足 5大変満足
回答結果
まとめ
- 21時までの相談が多かった
- 相談の約半数は受診を見合わせ、翌日以降に明らかな増悪はなかった
- 重症患者の適切な早期受診に寄与した
- 受診者の医療相談満足度はおおむね良好であった
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