良い医療に貢献したい

みなさんは良い医療と聞くとどんなイメージがわきますか?


話を親身に聞いてくれる医者、検査をしっかりしてくれる医者、手術が上手な医者……。

こんな感じでしょうか。(的外れだったらすみません……) 


医療を語る際には医師の特性にフォーカスされがちですが、実際はもう少し引いた視点が必要になり、アクセスコストの3つに大別されます。容易に医療にかかることができ、余計なお金がかからず、質の高い医療が受けられると最高! というわけです。


ただしこの3つはしばしば、あちらを立てればこちらが立たずという状態になりやすく、うまいさじ加減で提供しなければなりません。


さて、アクセス・コストはイメージがつきやすいと思いますが、質についてはしっかり決まりを作らなければなりません。たとえばAさんにとっては親身になって聞いてくれた医者が、Bさんにとっては煩わしく感じられるかもしれません。


そのため、患者満足度という指標でなるべく公平に評価されます。

参考厚生労働省/医療の質の評価・公表について


このように医療に関する様々な観点から指標が設定され、質が客観的に評価されています。その中で最近注目されているのは、適切に管理することで入院を避けることができるかどうかという指標です。

参考ACSCとは

『予防医学のすべて』/専門編集:岡田唯男/中山書店 刊

※ 掲載(リンク)許可取得済み


たとえば喘息のようにひどくなると入院しなければならない病気をお持ちの方が、医師・薬剤師・看護師等の適切な関わりで入院せずに過ごせることを質の高い医療としています。この場合、主な医療者はかかりつけ医やかかりつけ薬剤師ですが、脇役として私たちNPOがお手伝いできると思っています。


仮に喘息が悪化して救急医療相談を頂いたとしましょう。 電話なので限界はありますが、ある程度までは現状評価と今後の見通しを立てることができます(ジェネラリスト医師の得意分野です)。


さらに救急受診の要否、自宅療養の際の行動指針の助言など相談者の経過が最良のものになるようなマネジメントを行ないます(これも得意)。救急は受診前から勝負が始まっていて、まずは受診すべきか否かの判断、さらに受診が必要な場合はいかに悪くならずに早期受診できるかが以後の転帰に大きく影響を与えます。


この段階で私達が適切に介入して、医療機関にバトンタッチができれば入院回避につながる可能性が高まると考えています。


ただし実はさらに前段階、すなわち救急医療相談が必要になる前に手を打つ方がより重要と言えます。 喘息に関して言えば、予防接種を受ける、吸入薬を毎日吸う、たばこを避けるなど、悪化しないための予防策を講じることです。


せっかく当事業でたくさんの相談を頂いているので、悪化しやすいケースなどをまとめて、今後県民のみなさまに発信することで救急受診や入院を減らす一助になろうと画策中です。


まず体調が悪化しやすい人の予防に介入し、それでも悪化した人の相談窓口として機能する。このような立場で、質の高い医療、ひいては良い医療に貢献していければ何よりです。


今後ともよろしくお願いいたします。 

NPO法人医師につながる救急医療相談

【山梨県救急安心センター事業(#7119)受託団体】 山梨県内で 「すぐに病院に行った方がよいか」 「救急車を呼ぶべきか」、悩んだ時は、 医師につながる救急医療相談へお電話を。

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